かないの塒

日々の生活のなかで、気づいたこと、感じたことなどを書いていこうと思います。

最後の授業での語り・・・

今日は、中学1年生最後の数学の授業。そして、私が今の学校での最後の数学の授業でした。そんなこともあり、学年の先生の協力もあって、2クラスで合同『学び合い』を2時間、行うことができました。面白いもので、最初は、自分のクラス同士のメンバーでの相談が多かったのですが、段々とクラスの枠を超えて人が交流している。そして、私が何もしなくても、全員が同じ方向を向いて取り組んでいる・・・そんな、子どもたちの1年間の成長を見ているとなんだか涙が出てきました。そして、最後に少し時間をもらって以下の語りをしました。

 

1年間数学の授業を『学び合い』で行ってきました。この授業で大切にしてきたことは。「自分にとって難しい課題であっても人の力を借りてでもよいから解決する」こと。そのために、「誰一人として見捨てない」ことを意識して、時間内で課題に取り組んできました。今日の姿を見ていると、授業の「目的」を理解してくれているんだなぁと感じました。

 

「数学」はできないよりもできて欲しいけれど、みんなが20年後、30年後、40年後になっても幸せになって欲しいということが私の願いなんです。

 

で、これからの日本の社会は、①人口が減ります。高齢化社会になります。②AIでできることはAIがおこなうようになっていきます ③終身雇用制度、年功序列制度がなくなってきます。そういう時代の流れを知ることで、未来の「アタリ」を予測することはできないけれど、「ハズレ」を予測することはできます。 

 

だから、これから必要なことって、(1) 自分で考えて自分で決めること。(自分の基準を持つこと)(2) 自分なりの幸せを決めておくこと。(自分を磨くこと)(3) 多様な人とつながりを持てること。(人の力をかりることができる、折り合いをつけることができること)だと先生(金井)は思っているんです。まぁ、これらのことができるようになるために、「数学」をいう教材を使ってきたんですね。

 

以前ペンギンの話をしましたが、ペンギンは鳥類ですよね。ペンギンは飛べません。ペンギンは飛べないから、ペンギン自身は、不幸と思っていますか?多分、そんなことないですよね。仮に、他の鳥と比較して、ペンギンが飛ぶことばかりやっていたら、きっと絶滅していますよね・・・。飛べなくても、足が遅くても、海の中を自由に泳ぐことができる。そうやって、自分の得意なところを生かしていくことって大切だと思いませんか?

 

他人と比較しても意味はありませんよ・・・。あなたの人生はあなたが主人公。自分の「強み」をみつけて、それを伸ばしていければいいんです。

でね、その「強み」を気付かせてくれるのが、多様で多数の「仲間」。その仲間とつながる場所が・・・「学校」なんじゃないかと私は、思っているんです。

 

以上で7年生の数学の授業は終わりです。感謝。

 

話した後、自然と拍手が起こりました。自分がやってきたことが、子どもたちに根付いていることがわかりました。そして、何のために「学校」があるのか・・・、自分なりの答えが段々と言語化できてきた自分にも気付くことが出来ました。

 子どもたちは有能だ・・・。