かないの塒

日々の生活のなかで、気づいたこと、感じたことなどを書いていこうと思います。

教師のやるべきことの一つ・・・

 今日の中学3年生の数学の授業のことです。教科書の三平方の定理の内容が一通り終わり、復習の課題を与えました。生徒に、「本日の課題は、このプリントが全員できるようにすることです。他人の力を借りてでもよいから達成しましょう。さあ、どうぞ。」と言って授業を行いました。

 中学3年生は、面談も終わり、東京都は私立の入試相談もひと段落して、出願が近くなってきた時期です。一クラス20名の生徒がいて、ほとんどは課題に集中しています。ところが、はじまって、しばらくすると寝てしまっている生徒がいました。我慢して、少し様子を見ていると、「おい〇〇、起きろよ・・・。一緒にやろう」と誘って起こしてくれました。そこからは、寝ることもなく自分なりに進めていました。

 ある生徒は、早く課題が終わってしまって、関係ない本を読んでいました。数学が得意な生徒です。それもしばらく様子を見ていましたが、一向に変化がありませんでした。そこで、「この授業のゴールは、全員が理解すること。自分の課題ができたら終わりではないよね。そのために何をするのかを考えて行動してね。自分さえよければ・・・だと、いつか自分が困った時に、誰も助けてくれなくなるよね。」と話をしました。そしたら、しばらくすると、本を閉じて、プリントを持って移動して、他の生徒の説明を聞いたり、課題を見直しをしていました。

 そんなこんなで、授業終わりの5分前に、「今日の授業で、困っている生徒に声をかけている生徒がいたり、目的を達成するために、行動している人が多かったね。「テスト」は一人で受けるけれど、受験は団体戦と考えて、仲間とやったほうが、喜びを共有できるし、つらさを分割できるよね。次回もそういう姿勢で学んでいこう。期待してますね。」と話しました。

 生徒によっては、エンジンがかかっている生徒もいれば、自分のことしか見えなくなる生徒もいれば、気が抜けた生徒出てくる時期です。何気ない行動をみとって、語ることで、方向性(価値づけ)を示していこうと思いました。それが、教師のやるべきことの一つではないかと実感するようになりました。