かないの塒

日々の生活のなかで、気づいたこと、感じたことなどを書いていこうと思います。

わかる保護はわかるということ・・・

 PTA会長から、先週の金曜日に行われた「進路に関する会」についての報告とお礼の連絡がきました。想定したよりも人数が多く、口コミで当日参加の方もいたということ。参加された保護者のアンケートでは、満足度、次回も参加するのに95%以上の回答。前向きな会になったようで、次回もやる場合は、是非参加して下さいという内容でした。加えて保護者のアンケート内容では次のような内容が書かれていました。

「煩雑な受験情報を、本当にあった具体例で、しかも時系列で知れたのがとても良かった。イマドコがわかりました。最後の金井先生の、いい大学行かせても中退する。大きい会社入っても辞める。受験のその先の人生の話にも、ハッとさせられるものがあり、PTA会長さんの話と相乗効果で理解できた。ありがとうございました。」

私は、ほんの5分程度の話でしたが、わかる保護はわかるということをここでも実感しました。ちなみに以下のように話をしました。

 私(金井)が自分の子どもに一番に願うのは、「幸せ」になってもらいたいという事です。そのためには、就職して、自分の力で生活できるようになるということがその1つの条件かなぁと思うので、その視点で親は何ができるかということについて少し話をします。
 ひと昔は、いい高校、いい大学、いい就職先というルートがありましたが、今は大学に行ったからといって就職できるという時代はなくなってきていますし、大企業であっても倒産をするわけですね。

 さらに、大学新卒してやめるのは、だいたい3割というデータがあります(厚生労働省の調査)。大学までお金をかけたのに、やめられたなんていうと親的には「何で」ということになりますよね。
 だから、「大学の先」のことも視野に入れながら進路を一緒に考えて、でも、最終的には「本人が決める」ことができるように環境をつくるといいのではないでしょうか。そのためには、このような会で保護者同士の皆さんがつながって情報交換をして進路の選択肢の幅を広げてもらえるといいのではないかと思っています。

 また、私(金井)の高校の選択は、偏差値で学校を選びました。そして、自分の偏差値よりもちょっと高い学校に入ってしまいました。合格したときは、嬉しくてバラ色の高校生活を期待しました。そして高校に入ったのですが、授業についていけるはずもなく、低空飛行の成績で、3年間を過ごしました。思ったようなバラ色ではありませんでした。浪人をしましたが、大学は私は第2希望に合格をしました。マイナスイメージで入学しましたが、いろんな人と出会うことで、その人たちから刺激を受け、楽しい大学生活を送ることができました。今思うと自分の進む道は、出会った人によって方向づけられた気がします
 ここで言いたいのは、いいなと思ったとしても、そうでないこともある。逆に、嫌だなぁと思っていても、やってみたらそうでもないこともありますね。要は、未来なんて分からないけで、今のその環境をいかに「楽しめるか」という考えをもてたほうが幸せになれる、ということかもしれません。その一つの要素が、「多様で多数の人とのつながり」だと思います。そのつながりをつくるのが、この中学校なのではないかと私は思っています。

 このような話をした後、さらに、個別の対応では、「学歴の経済学」を紹介しました。次回は、この本を全体でも紹介していこうと思いました。ゼミで学んでいることが、保護者に対しても自分の言葉で話ができるようになってきました・・・。