「ビジョナリーカンパニー ゼロ」をようやくこの連休で読み終わりました。いや、結構読みごたえありました。
この本は、著者のジムコリンズが、「偉大な企業になるにはどうしたらいいのか」を衰退する企業と比べながら述べられています。そして、偉大な企業になるには、システムでも目的でもなく「人」がまず第一であるということ。その人が「カリスマ」でなく、凡人でも偉大な企業を作れるチャンスがあるんだと勇気づけてくれる本でした。また、偉大な企業をつくる条件は何か?それは、目的(ビジョン)を持った企業であること。そして、その偉大な企業をつくる条件である「ビジョン」は、どういうことなのかも記載されていました。
気になった内容をまとめておきます。
〇偉大な企業とは、以下の4つの基準を満たす企業である。
1 業績 2 影響 3 評価 4 持続性
〇「永続する偉大な企業をつくる」ためには、次の4段階を経ることでそれが可能になってくる。
①第1段階 規律ある人材がいれば、ヒエラルキーはいらない
・第5水準のリーダーシップを醸成する
・最初に人を選び、その後に目標を選ぶ
②第2段階 規律ある思考があれば、煩雑なルールや手続きはいらない
・ANDの才能を活かす
・厳しい現実を直視する
・ハリネズミの概念を明確にする
③第3段階 規律ある行動ができれば、過剰な統制は不要。
・はずみ車を回転させて勢いをつける
・20マイル行進。規律ある行動でブレイクスルーに到達する
・銃撃に続いて大砲を発射し、更新と拡張を続ける
④第4段階 永続する組織をつくること
・衰退の5段階を回避する
・時を告げるのではなく、時計をつくる
・新たなるBHAGをつくる
また、①~④段階をの原則の効果を増幅させるには「恵まれた運をどう活かすか」がポイントである。
実際の本では、過去の様々な研究から「永続する偉大な企業をつくる」ための重要な概念を選りすぐった原則を整理し、まとめたもの(ザ・マップ)がまとめてあり、それがこの本の一つの凄さを感じました。
それぞれの段階にある原則一つ一つが納得の内容ではあるけれど、特にこの段階の中の原則で私が気になった項目は「ANDの才能を活かす」ということです。AかBかのどちらかを選ぶのではなく、AとBの両方を手に入れる方法を見つける、つまり、2つの対立する考えを二項対立ととらえず二面性ととらえる、という視点を自分には必要と感じました。
アップル、パタゴニア、エルエルビーン・・・などの企業の具体例が入っていたのでイメージしやすかったですね。まぁ、まだまだ理解は浅いですが・・・・。