かないの塒

日々の生活のなかで、気づいたこと、感じたことなどを書いていこうと思います。

耳学問で理解が深化・・・

地域・教育魅力化プラットフォーム主催の、「工藤勇一さんと考える『学校選びってなんだ!』」という演題の講演会にオンラインで参加しました。横浜創英中学・高校の工藤勇一校長先生と、地域みらい留学を手掛ける水谷智之さんが、「これからの学校選び」について語ってくださいました。

 

印象に残ったことを記載

〇人口減少によってこれからの日本の社会は確実に変わる。物を作れば売れる時代は終わった。昭和の教育が通じなくなってきている。

〇「与えられてきた子」は、人のせいにする大人になる。「自己決定してきた子」は、自律した大人になる。

〇大人自身の中学や高校だった時の教育モデルはもう使えない。学歴社会は崩れている。したがって、大人は自律する(自分で判断して決定して行動できる)子を育てていくことが必要。子育ての視点は、「どう手を放していくか」ということ。

〇大人が作ったシステム・ルールをはずすと子供は自分で自分のスイッチを入れる。大人は子どもに余計なことを言わなければかってにやる

脳科学的に、人は行動が変わると心が変わる。心が変わると行動が変わるのではない。

〇違いを尊重するのは苦しい。対立・トラブルを「思いやりの心」で解決しようとするのは乱暴すぎる。「対立」は、感情・考え方・利害から起こる。感情の対立を解決するのではなく利害の対立から解決するようにしていくと次につながる。

〇人は仲良くすることは簡単ではない。でも仲良くなったらすてきである。

〇欧米社会は、社会よりも学校が進んでいる。だから、卒業しても矛盾が生じない。日本はそういう意味で、学校が社会より遅れている。人権的な問題。社会のルールと学校の校則。社会体育の目指すものと部活動の勝利主義など・・・。

 

工藤校長の本は読んだことありますが、実際に話を聞いてみて、熱量が伝わってくるし、本の内容の意味がはっきりとしてきました。脱工業化社会の中で社会は変化しているのに、学校は変わっていない。これからの子どもたちが豊な人生を過ごすために、学校が変わらなければいけない。そのための様々な改革である・・・・。目の前の子どもだけでなく、全国の子ども、保護者、先生のことを考えているということが伝わってきました。

ビジョンの大切さを改めて感じた講演会でした。