かないの塒

日々の生活のなかで、気づいたこと、感じたことなどを書いていこうと思います。

最終講義・・・

高橋尚幸先生による、「99%の教員が気づいていない!? スクールカーストと新しい学級崩壊の関係」の最終講義でした。内容は、「日々の学校生活で作られるスクールカースト」です。

 

 3年生で荒れた学年を4年生で受け持つという設定。荒れの中心となるB君への対応について授業、掃除、給食での具体的な場面で、スクールカーストをつくってしまうような対応と高橋先生の対応と比較しながら講義を受けました。

B君が授業中うるさいからB君が静かになるまで授業をしない。B君がエプロンを着ないから他の人に当番をやってもらう。B君が掃除をしないからB君に特別にモップを使わせる等・・・。舐められないように厳しくしよう!という思いや役割を与えてやる気を高めたり巧みな話術を使ってリすることで、一部の子を特別扱いする。気になる子を気にし過ぎて、気が付かないうちにカーストを上げたい子に「こうすればいいのだな」と教えている。数多くの「やらない子」の中で、いつも特定の子が注目され、指導されている状況。その不自然さを認めない限り、教室の中の不自然な関係は、日々強化されていく・・・。

 

 そのことについてブレイクアウトでディスカッションしました。その中で印象に残ったものを記載します。

〇『学び合い』のセオリーである、個人ではなく「集団」を動かすこと。集団作りは、一生懸命やっている子を伸ばす、言い換えるとイノベーターを伸ばすということ。個人に注目してしまうと、ラガードや、レイトマジョリティに属する人が多くなってしまう。結果、集団が崩壊してしまうということ。

〇教員が「あの子はかまってほしい」ということを言う場合があるが、その基準は何だろうということ。また、本当にその子はかまってほしいのだろうか?ということ。そして、「かまった」としても、対教員レベルで止まってしまい、その子の将来の幸せを考えることになると、本当の解決にはならない。

 

〇 どんな集団も正規分布になる。だから、成績であっても自分1人よりも、自分よりもできなかったり、同じレベルの子たちと一緒にやることで、みんなでやったほうが上がる可能性が大きい。だから受験は団体戦と考えたほうが伸びる。

 

〇他の先生が何を指導しているかなんてどうでもいい。指導を強制されてもみとめてあげたらいい。

 

同じ学年の教員で、B君みたいな子に個人対応していることがわかったとしても、その先生に直接言って変えることができない。なぜなら、そういう特別な子に一生懸命することが正解だと思っているから。だからこそ、不特定多数に発信すればいずれその先生に伝わるのでは・・・。B君みたいな子で苦しんでいる先生に、そんなのできなくてもいい。ということを伝えたい、

 

教員が大切だと思っていないことは、子どもには(周りには)たいして伝わらない。

 

放課後タイムも参加し、直接高橋先生に質問ができたので、理解が深まりました。2月から5回の講義本当にありがとうございました。